eXpワールド・ホールディングス 急成長不動産仲介について[EXPI]

個別株

どうも、きくです!
今回は急成長中のEXP world holdings社について調べたので紹介したいと思います。

アメリカ不動産業界

先に、アメリカの不動産業界を説明します。日本の場合は駅前に不動産仲介業者が林立しておりますが、アメリカはAgentと呼ばれる個人がお客様と家の売り手を仲介します。

図示してみます。不動産を買いたい人(買い手)と売りたい人(売り手)をそれぞれAgentが仲介します。

契約が成立すれば
①買い手が売り手に支払いをし
②それぞれのAgentに手数料が払われ
③Agentが仲介業者に手数料を支払います。

この仲介会社にあたるのが今回紹介するeXp world社です。この③支払手数料がそのままeXpの売り上げになります。

アメリカの不動産仲介業者で大事なのは、”Agentをどれだけ確保できるか”につきます。Agentがお客様を持っているので、Agentに気持ちよく働いてもらう必要があります。Agentの数が売り上げに直結します。



eXpワールド・ホールディングスのビジネスモデル

eXp社の会社概要をのせます。

eXp World Holdings、Inc。(Nasdaq:EXPI)は、eXp Realty、Virbela、およびSUCCESSEnterprisesの持ち株会社です。

eXp WorldHoldingsとそのグローバルブローカーであるeXpRealtyは、米国、カナダ、英国、オーストラリア、南アフリカ、インド、メキシコに50,000を超えるエージェントを擁する、世界で最も急成長している不動産テクノロジー企業の1つです。ポルトガル、フランス、プエルトリコ、ブラジル、イタリア、香港であり、国際的に拡大を続けています。上場企業として、eXp World Holdingsは、不動産の専​​門家に、生産目標と企業全体の成長への貢献に対してエクイティ賞を獲得するユニークな機会を提供します。eXp World Holdingsとその事業は、革新的な住宅および商業仲介モデル、専門サービス、コラボレーションツール、自己啓発など、仲介および不動産技術ソリューションの完全なスイートを提供します。

https://expworldholdings.com/press-releases/exp-world-holdings-to-announce-first-quarter-2021-results-on-may-6/

アメリカだけでなくグローバルに展開しており、かつ、もうすでに50000名以上のAgentを抱えているのは素晴らしいですね。



それではAgentを確保するために、eXp社が取り組んでいる施策を紹介していきます。

クラウドベースでの業務

eXp社は日本の仲介業者のように駅前にオフィスを構えず、クラウド上で業務をしているため、固定費を最小限に抑えております。そのため、Agentからの手数料を他社より少なくできます。Agentにとっては仲介業者へ払う手数料はコストでしかないため、手数料の少ない仲介業者に移籍します。

その結果、AgentがeXp社を選びます。

また固定費が少ないので、競合他社に比べて、金利上昇時に不動産業界の低迷による売り上げ減少にも対応しやすいと思います。

Agentにとって魅力的な報酬体系

AgentとeXp社の利益の比率は8:2です。そして、eXp社への2割の金額が年間で$16K(約160万円)を超えた分については全額Agentの利益となります。(別途、成約時の手数料$250もしくは$75はeXp社に入ります。)

稼げば稼ぐほど、Agentが儲かるような報酬体系です。Agentのモチベーションは上がりますね。

初期費用も安いようです。月額$250払えばSales Toolを利用できるようになります。これもeXp社にとってはサブスクリプションのような売り上げになります。

eXp社 Presentation



また、Stock Optionとして一部$EXPIの株の譲渡もあります。

  • 初回契約時に$200分の株式
  • Agentの目標である$16K達成時に$400分の株式
  • ほかのAgentを紹介時に$400分の株式

これだけ株を配られるとAgent自身も株価を上げようと頑張るのではないでしょうか。
拡大期にはすごくいい成長サイクルが回ると思いますが、eXp社の成長にかげりが見えた時が心配になります。下がり続ける株をもらってもしょうがないので。。。当分先のことだとは思いますが。

あと$200や$400に金額を合わせやすいように、これから株式分割は何回も行っていくと予想します。

eXp社 Presentation

株価のバリュエーション

最後に売り上げとAgent数の伸びや現在の株価のバリュエーションを確認します。
時価総額は約5Bで、株価は2月に高値$79をつけてから半分以下に下がっております。

Yahoo Finance




2020年の売り上げは約1.8BのためPSRは約2.7倍です。急成長中にもかかわらずそこまで高くないですね。
売り上げの成長率が2016年からのCAGRは140%と驚異的です。2020年から黒字も達成しております。粗利9%とすくないのは懸念点ですね。

eXp社 Presentation




つづいてAgentの推移です。青線グラフですが、40000人を超えました。会社紹介では50000人を超えておりますので、急激に増えておりますね。

eXp社 Presentation




Agentが増えている背景には、グローバル展開があります。すでに米国、カナダ、英国、オーストラリア、南アフリカ、インド、メキシコなどに展開ができております。これからもフランスなど拡大予定です。

地元にオフィスを置かず、すべてクラウド上でビジネスが完結するので海外展開がしやすいのでしょうね。

eXp社 Presentation




黒字化もでき、ビジネスの仕組みはできているので、このままAgent数を伸ばし、売り上げを上げていってほしいですね。

コロナによって在宅勤務が主流になり、その恩恵を受けた企業はeXp社かもしれません。在宅勤務での業務が当たり前になり、各社がeXp社のクラウド上でのビジネスの完結を望んでいるわけで。

eXp社は不動産仲介事業のほかに、Virtual Officeも提供しております。(Virbela)
バーチャル展示会もできるようです。こういった新規事業にも取り組んでいてこれからが楽しみな企業です。
以上、eXpワールド・ホールディングス社の紹介でした。


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