どうも、きく(@Kiku_Home)です!
今回は橘玲さんが書かれた「無理ゲー社会」を読んだので感想を記します。
橘さんの世の中を見る目の秀逸さが好きなので、印象に残った2点を紹介します。
世相は流行りものに反映される
本書では「君の名は」「天気の子」「桐島部活やめるってよ。」「オルタネート」など話題の作品をとりあげて”なぜそれが流行ったのか”、”人々は何に関心があるのか”を書いています。
こういった分析をすることで、世の中の世相を敏感にキャッチできます。
特に 「桐島部活やめるってよ。」「オルタネート」 はどちらも若者の青春を舞台にした作品ですが、前者はスクールカーストの文化が色濃く残ってますが、最近ヒットした後者「オルタネート」はSNSが身近になったことからカースト制度は残ってなく、平準化が進んでいる。
今の子たちは、”競争”というよりかは”共生”のような生き方があっているんだろうなと考えさせられる。パラダイムシフトや破壊的イノベーションを起こすのは結局若者なので、若者の思想を把握しておきたいですね。
話題作一つとっても世相が反映されているのはおもしろいです。
陰謀論にはまる人はなぜ多いのか
次にハッとさせられた部分を。
「なぜ陰謀論にはまる人が多いのか。」ということについて。著者はこの質問は質問自体が間違っているという。むしろ科学的証知見にもとづいた考え方なんて、人類史で見るとたった400年くらいしかない。
逆に「どうして、論理的に考える人がこんなにも多く陰謀論にはまらない人が多いのか」という質問のほうが正しいという。
人はわからない現象や事象に対して、意味づけをあたえることで安心してきた。不安や恐怖に対応するために嘘をでっちあげて対応してきたのだ。「サピエンス全史」の虚構の考え方に似ている。
人は陰謀論とともに生きてきたわけだ。個人的には、この考え方を知れて騙されている人も許せるようになりそうです。
ちなみにこの章では、映画「ジョーカー」が取り上げられていて、早速見てみましたがおもしろかったです。
まとめ
本書の趣旨を一言でまとめると「世の中はどんどんリベラルになっており、格差は広がり続ける」ということです。結論だけ書くとつたないが、その思考過程を学べるのが本書のいいところだと思います。
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