どうも、きく(@Kiku_Home)です!
みなさんは課題や問題にぶち当たった際にどうされますか。どう問題解決を取り組みますか。
今回は問題解決のための戦略論に書かれた本を解説していきます。もともとNASAでエンジニアとして働き、その後コンサルタントとして企業を問題から救ったリチャード・P・ルメルトさんの「良い戦略、悪い戦略」です。
この本を要約すると、「良い戦略には論理構造があり、単純明快である。そして効果的に問題を解決する」ということです。この本を読むとそんな戦略を見分けられるようになるので、概要だけざっくり紹介していきます。
戦略の定義、本書の概要
そもそも戦略の定義を著者はどのように記しているでしょうか。本から少し抜粋します。
戦略とは、組織の存亡に関わるような重大な課題や困難に対して建てられるものであり、~(中略)~そうした重大な課題に取り組むための分析や構想や行動指針の集合体と考えればよい。
リチャード・P・ルメルト「良い戦略、悪い戦略」
まず課題や問題ありきなんですよね。毎年売り上げ目標を立てることは戦略ではないと一刀両断します。売り上げ目標だけをたてることは本書でいうところの悪い戦略にあたります。
では、いい戦略とは何か?いい戦略には論理構造があると筆者は言います。
この論理構造にそって戦略がねられたものが良い戦略です。
まず状況を診断して問題点を明らかにし、それにどう対処するかを基本方針として示します。この基本方針のもとで、意思統一を図り、リソースを投入し、一貫した行動をとっていくことになります。
ではいい戦略がどのように立てられるのかを見ていきましょう。
小さな食品店のお話
食品店をよくしていこうと悩んでいた店長さん。このまま安値で売り続けるべきか、地元に多いアジア人学生のためにアジア系の食材を輸入するべきか、駐車スペースを設けるべきかなど悩みは尽きない。
もし経済学者であれば、利益を最大化するようにアドバイスするでしょう。しかしどうすればいいかアクションがわからない。値上げするか、経費をきりつけめるかなど、選ぶべき手段がたくさんある。とても戦略と呼べるものではない。
そんな時はまず「①診断」することになる。店長は何が頭痛の種かを検討したところ、診断結果が下記である。
これらの診断結果から戦略を考えていくことになる。学生と会社員の両方のニーズに応える戦略が見つからなかったため、今回は購入単価の大きい会社員にターゲットを絞り戦略を立てることになる。
「②基本方針」は”忙しく働く人たちのニーズに応える”ことである。
最後に「③行動」だが、基本方針がきまるとおのずと出てくる。
基本方針が決まるとアクションに一貫性が出てくる。おそらく学生の人はスーパーに行くことになるが、会社員のニーズに特化した食品店になるのが想像できる。こういった形でリソースをどこに集中されるかで、とがったお店ができ繁盛できるのである。
まとめ
今回は、「良い戦略、悪い戦略」について書いてみました。戦略は「①診断」「②基本方針」「③行動」の3点がセットであり一貫性があります。
この本にはほかにも、アップル、ウォルマート、IKEA、Nvidia、シスコなど名だたる企業がどうやって伸びてきたのかケーススタディーもあります。勝つためにどのような戦略をたててきたかがわかるのでおすすめの本です。
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