どうも、きく(@Kiku_Home)です!
久しぶりの書評を書いていきます。今回はハワード・マークスさんの「市場サイクルを極める 勝率を高める王道の投資哲学」です。
早速ハワードマークス氏について書いていきます。
ハワードマークス氏
ハワードさんはバフェットが周りの人に配ったとされる「投資で一番大切な20の教えー賢い投資家になるための隠れた常識」という本を書いた作者になります。この本も機会があればブログに書きます。名著です。
そんなバフェットも一目置く人がハワードさんです。「市場サイクルを極める」は20の教えのうちの一つを深堀りした本になります。
なぜサイクルが大切なのか
日本には季節があり、冬になればダウンをはおり、夏には半そでで過ごします。大事なのは繰り返されるパターンに関する知識があるので、ゼロからの状態で決断を下さずにすみます。(楽ができます。)
同様に市場サイクルを知り、今どの位置にいるかを知れば、今後の投資判断が楽にできるようになり勝率もあがると考えたのがこの本の趣旨です。
特に、人間の心理の浮き沈みやその結果生じた人間の行動がまた次のサイクルを生みます。このサイクルを理解することで、投資の期待値を上げることができるわけです。
投資で重要なこと
投資とは、向こう数年に生じる出来事から利益が得られると期待されるポートフォリオを今、組むこと。
投資で、平均よりもアウトパフォームするにはほかのものより多くを知っているということである。
よく知るというのをより詳細にすると4点ある。
- よりいいデータを持っている
- 手持ちのデータの解析に長けている
- データの解析結果からどのような行動をとるべきかがわかる
- 行動をとるのに必要な気持ちの強さがある
上記4つについて要約すると、「ファンダメンタルズをほかの誰よりも知ろうとし、適切な価格以下でのみ投資をし、投資環境を理解し適切なポートフォリオを組み続ける。」というのが個人投資家のすべきこととなります。
ファンダメンタルのほうは、今回の本では詳しく書かれておりませんが、ほかの本で勉強したいと思います。
今回は投資環境を理解する、つまりはサイクルの今どの位置にいるのかを把握することが大事ということを本書では伝えています。
それではサイクルとは何でしょうか。
サイクルの種類
- 景気サイクル(GDPと人口動向)
- 政府の干渉(金利とMMT)
- 企業利益(在庫など)
- 投資家心理の振り子
- リスクに対する姿勢のサイクル
- 信用サイクル
- ディストレスト・デッドサイクル
- 不動産サイクル
- (上記すべてをまとめた)市場サイクル
これらのサイクルが1章ずつ詳しく書いてあります。そもそもサイクルとは周期性をともなう規則的な現象を表します。「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」わけです。
すべてのサイクルを理解できたわけではありませんが、投資をしていて実感したのが「4.投資家心理の振り子」です。Twitterのタイムラインを見ているとわかるときがあります。阿鼻叫喚のときがあるからです。
阿鼻叫喚のときに買え
筆者は逆張りも推奨しており、阿鼻驚嘆のときは売られすぎるからその時に買うべきだそうです。投資の格言のなかで、「落ちるナイフはつかむな」という言葉があります。著者はこの意見に反対で、理由は底がいつかはだれにもわからないためです。それではいつ買うのか?
それは、「適正価格よりも下がったら買う」ということです。そのためには適正価格を自分で判断する必要があります。常に相場と向かい続けて適正価格を養っておきたいです。
まとめ
今回は、「市場サイクルを極める 勝率を高める王道の投資哲学」を読んだ感想を書いてみました。投資をここまで言語化できるのはすごいなとあらためて感銘を受けました。
市場サイクルを理解して、今どの位置にいるかをこれから気にしていきたいです。一番取り入れやすそうな阿鼻叫喚のときに買うというのは意識してきます。
ほかのサイクルについても詳しく書いてあるので興味ある方はぜひ読んでみてください。
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