どうも、きく(@Kiku_Home)です!
MARQETA(以下ティッカー$MQ)を調べてみたのでまとめておきます。
マルケタは2021年6月にIPOした企業で、クラウド上にクレジットカードをつくることで、お金のやり取りをよりシームレスにする企業になります。
Marqeta, Inc.は、クラウドベースのオープン・アプリケーション・プログラミング・インターフェース・プラットフォームを運営しており、開発者、テクニカル・プロダクト・マネージャー、先見性のある起業家にカード発行およびトランザクション処理サービスを提供しています。同社は、商業破壊者、デジタルバンク、ハイテク企業、大規模金融機関など、さまざまな業種でそのソリューションを提供しています。同社は2010年に法人化し、カリフォルニア州オークランドに本社を置いています。
https://finance.yahoo.com/quote/MQ/profile?p=MQ
今までクレジットカード会社としてはVisaやMaster Cardが有名でしたが、独自の決済経路を提供していたのですが、マルケタの場合クラウド上に決済経路が上がっているので、より柔軟にかつ短期間でカードの発行が可能です。
今回はビジネスモデル、人事、お客様の層について書いていきます。
情報元は21年Q2の決算スクリプトを参考にしております。
21年Q2の決算
早速Q2の決算の数字から見ていきます。数字を確認後どう儲けているかを見ていきます。
TPVはTotal Payment Volumeを指し、マルケタのサービス上で取引された金額です。マルケタはクラウド上に作成したクレジットカードサービスを提供することで手数料を受け取るビジネスになります。
そのため、TPVが多くなればなるほど手数料が多く入るのでTPVが重要指標です。TPVは過去4年間で30倍まで伸びております。CAGR210%ほどです。
TPVが前年同期比76%伸びておりますが、売上も同じく76%伸びてます。ここからもTPVの取引量がそのまま売上に直結していることがわかります。
粗利は38%の$47Mと高収益なビジネスモデルです。粗利の目標は40~45%です。今回低かったのは、人件費にお金を使いまくったようです。実は、取締役に二人スカウトがありました。
取締役の引き抜き
マルケタはクラウドサービスを提供しているため、AmazonのクラウドサービスであるAWSの人を引ぱってきました。クラウドビジネスに詳しい人を抜擢しているのは期待できますね。
技術責任者にはSalesforceの技術責任者です。こちらもおもしろい人を連れてきました。Salesforceには元オラクルの人材が多数いて、オラクル⇒Salesforce⇒マルケタへ有用な人材をどんどん引っ張てくるのではないでしょうか。
この二人を連れてくるために人材費用に大きくお金をかけております。(純損失6500万ドルのうち株式報酬5600万ドル)
ここでいう株式報酬はおそらくストックオプションになります。
お客様の層
最後はどういったお客様がいるのかを確認します。
現在マルケタの顧客は大きく分けて3種類にカテゴライズされます。
一つ目がデジタルバンキングです。デジタル上でお金のやり取りをする際にマルケタのプラットフォームが使われます。主要顧客としてマルケタにとっての一番のお客様であるSquareです。スクエアはスクエアカードを提供しております。スクエアの決済の裏側にはマルケタのサービスが稼働してます。
また7月に発表されたGoogle payにもマルケタの導入が決まりました。これでGoogle payをより利便に使用できるようになります。
二つ目がBuy Now Pay Later(BNPL)市場の顧客です。顧客はAffirm, Afterpay(Squareが買収を発表)、Klarna社などです。クレジットカードでの分割払いでは利息がかかりますが、BNPLでは利息や手数料なしで分割払いができる画期的なサービスです。
従来のクレジットカードを使わずにマルケタのシステム上で支払いが行われます。今回の21年Q2の決算ではマルケタの取引量で前年同期比350%の増加が確認できました。ものすごい勢いでBNPL市場は伸びております。
BNPLについては下記日本総研の資料がわかりやすいです。
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/researchfocus/pdf/12531.pdf
三つ目がOn Demand Delivery(ODD)です。日本ではUberEatsが流行っておりますが、アメリカではDoorDashが市場シェアを取っております。DoorDashの配達員はマルケタのカードを持っており、アプリから配達員へ入金があります。ここにマルケタのサービスが提供されております。
こういった形で現金の受け渡しはなく、デジタルでお金のやり取りをする箇所にはどんどんマルケタが採用されていくことが見込まれます。その市場規模は30兆ドルといわれ、まだまだ伸びしろがある市場だと思います。
最後にAffirmとAmazonの提携がマルケタに及ぼす影響について書きます。
この提携でマルケタへの直接的な収入はありません。Twitter で公式アカウントが発表しておりました。ただ、Affirmのお客様が増え、Amazon以外の取引が増えればマルケタにも恩恵が流れてくる見込みです。
まとめ
マルケタはクラウド上にクレジットカードと同様のサービスをつくることで、よりお金のやり取りをシームレスにすることで儲けております。お客様もこれから伸びていく層と付き合っており、今後が非常に楽しみです!
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